基本情報技術者試験(FE)の午前試験が免除される制度について(2020年対応)

基本情報技術者試験(FE)の午前試験が免除される制度について

目次

基本情報技術者試験とは

 情報処理の促進に関する法律第29条第1項の規定に基づき経済産業大臣が実施する情報処理技術者試験の一区分となっている国家試験でスキルレベル2(スキルレベルは1~4が設定されています)。

 対象者像は「高度IT人材となるために必要な基本的知識・技能をもち、実践的な活用能力を身に付けた者」となっており、ITエンジニアの登竜門としての位置づけになっています。この名称になる前は第二種情報処理技術者試験という名称で、IT業界の登竜門的な国家試験として昔から認知度はとても高く、毎年の受験者数は10万人を超えています。

なお、「シラバス(情報処理技術者試験における知識・技能の細目)」によるスキルレベルは

<ITパスポート試験>
・「ITパスポート試験(レベル1)」 

<情報セキュリティマネジメント試験、基本情報技術者試験、応用情報技術者試験>
・「情報セキュリティマネジメント試験(レベル2)」 
・「基本情報技術者試験(レベル2)」 
・「応用情報技術者試験(レベル3)」 

<高度試験>
・「ITストラテジスト試験(レベル4)」
・「システムアーキテクト試験(レベル4)」
・「プロジェクトマネージャ試験(レベル4)」
・「ネットワークスペシャリスト試験(レベル4)」
・「データベーススペシャリスト試験(レベル4)」
・「エンベデッドシステムスペシャリスト試験(レベル4)」
・「ITサービスマネージャ試験(レベル4)」
・「システム監査技術者試験(レベル4)」

<情報処理安全確保支援士試験>
・「情報処理安全確保支援士試験(レベル4)」
・「情報処理安全確保支援士試験(レベル4)」

となっています。

基本情報技術者試験(FE)の午前試験が免除される制度について

 基本情報技術者試験(FE)の試験時間は、毎年春期と秋期の年間2回、それぞれ「午前の部」と「午後の部」の2部制で実施されています。ともに試験時間は150分間で合計すると300分間(5時間)もの試験を1日かけて受験することになります。これは若い方はともかく中年に差し掛かる私にとっては体力的に厳しいであろうと推察されます。
 また、午前試験ならびに午後試験ともに合格する必要があり、午前試験の合格基準を満たさない場合、午後試験に対して採点すら実施されません。

 しかしながら、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)に認定された「免除対象科目履修講座」を受講し、 「修了認定に係る試験」の合格などの修了認定の基準を満たすことによって、基本情報技術者試験の「午前の部」の受験が1年間免除される制度が用意されています。試験は1年に春秋の2回開催なので、免除を適用できるのはその修了試験に合格した後2回分の開催だけになります。

基本情報技術者試験(FE)の午前試験が免除される制度について(情報処理推進機構(IPA)のサイトへ)

 修了試験の実施に関して、試験問題は情報処理推進機構(IPA)から提供され、それぞれの学校内で修了試験を実施することができるようになっています。

免除制度の概要について

IPAの認定を受けた講座を受講し、修了試験(FEの午前試験に相当)に合格する等の基準を満たした者は、FEの午前試験が1年間、免除となる制度です。講座のカリキュラムが認定要件を満たしていれば、認定を受けることができます(認定期間は、2年間)。

 午前免除試験の過去問については、情報処理推進機構(IPA)のページに解答とともに掲載されていますが、その問題の95%程度は基本情報技術者試験の過去問の流用となっており、難易度は通常の基本情報技術者試験の午前試験よりも低く設定されています。

 認定免除対象講座(免除対象科目履修講座)の一覧は刻々と変化しますので、「基本情報技術者試験(FE)の午前試験が免除される制度について(情報処理推進機構(IPA)のサイトへ)」をご参照下さい。社会人向けのeラーニング(おもにインターネットを利用した学習形態)も開講されています。

以下に、いくつかの午前試験が免除になるeラーニング講座について示しておきます。詳細なリストについては、
基本情報技術者試験(FE)の午前試験が免除される制度について(IPAサイト)をご参照下さい。

午前免除対応 独習ゼミ 基本情報技術者コース

“独習ゼミ”は、情報処理資格の対策書籍に定評のある出版社「翔泳社」のグループ企業であるSEプラスが運営する、基本情報技術者試験の合格を徹底的にサポートするeラーニングです。翔泳社書籍や著者が登壇する解説動画で学習し、過去問を中心としたwebテストでの演習をくり返すことで、知識を確実に定着させることができる仕組みを採用しています。さらにIPA(情報処理推進機構)から公式に認定を受けた 「午前免除」が可能なeラーニングであり、これまで延べ22,000人以上の利用実績があります。

 

ITEC 基本情報技術者 午前免除突破 早期開講コース(修了試験付)

午前の合格率は本試験の2倍!
アイテックの人材教育研究部調査では、例年、本試験の午前試験の合格率は全体の40%程度です。しかし、午前免除突破コースでは、70.0%の受講生が修了試験に合格し、本試験で午前試験が免除になっています(2019年度春試験向けコースより)。午前免除突破コースを受講することで、より確実に基本情報技術者試験の合格に近づけることが分かります。

 

BizLearn 基本情報技術者試験合格総合対策コース

自分のペースで勉強できる
一部のダウンロード資料を除き、すべてオンラインでの学習です。書籍やDVDはありません。時間に縛られず、ご自身のペースで勉強を進めることができます。
時間配分のコツがつかめる
試験では、時間配分を誤って実力を出し切れない方が多くいらっしゃいます。実際と同じ問題数・受験時間で実施する「模擬テスト」は受講中何度でも受けられ、毎回問題が変わり時間配分のコツをつかめます。
本試験までの学習進捗管理
ダウンロードして使う「学習進捗管理表(Excelファイル)」がついています。進捗管理表を使うと「おすすめ学習スケジュール」と「あなたの到達状況」がひと目でわかります。

 

大原 基本情報技術者 午前試験免除対策つき総合本コース

IPA発表の出題テーマを網羅して学習し、講義の中で多くの問題演習を行います。講義は「説明⇒例題⇒演習」の繰り返し学習法で、早い段階から解答力を養い確実に合格へ導きます。

 

午前 試験免除のポイント(メリットとデメリット)

■ 午前 試験免除のポイント(メリット)

  •  修了試験は2回まで受験することができ、1回目の終了試験で不合格になっても再受験することができます。(2回とも不合格の場合、午前試験は免除されません)
  •  修了試験に合格することで、受験者は午後試験の学習に集中することができます。結果的に基本情報技術者試験の合格率を上げることができると思います。
  •  これらの講座を受講することで、資格取得への学習意欲が向上することが期待されます。特に身銭を切って講座を受講すれば先延ばしすることなく資格を取得する意欲が沸きます。

 

■ 午前 試験免除のポイント(デメリット)

  •  費用が多くかかる。(厚生労働省の教育訓練給付制度の対象となっている講座もありますが、独学でも十分に合格可能な午前試験に対して、費用をどう捉えるかは判断の分かれるところです。)
  •  勉強期間・勉強時間が長くなることがある。(講座の受講時間は68時間となっており、午前試験のための勉強時間として十分すぎるものがあると思います。)
  •  本番の試験を受ける時期によっては、免除の制度を利用できない。(ご利用は計画的に)
  •  午前試験の修了試験を受験する会場が限られる。(お住いの地域によっては近くに受験会場がない場合も想定されます。)

 

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